Copenhagen Infrastructure Partners 社、効率的な資金管理に投資

北欧の環境投資グループである Copenhagen Infrastructure Partners 社は、Anaplan の資金管理機能を活用することで、シナリオ分析力を向上させ、ステークホルダーにタイムリーに情報を提供

再生可能エネルギーのためのインフラを開発、構築し、それを維持していくには、長期にわたる大規模な資金投資が必要です。Copenhagen Infrastructure Partners社 (CIP) はこうしたプロジェクトに資金を提供しつつ、投資家に確かなリターンをもたらそうとしています。そうした同社の目的を達成するうえで、極めて重要になるのが、投資パフォーマンスを迅速かつ正確に追跡することです。そのため同社は、手間のかかるスプレッドシートを Anaplan に置き換え、これにより業務を効率化することで、迅速なレポート作成と分析力の強化を実現しました。

Anaplan のおかげで、2 万 5,000 通りを超えるシナリオを組み合わせて検討することも可能になりました。
クリスティーナ・コルチェダンセワ (Kristina Kolchedantseva) 氏, シニア ファイナンシャル アソシエイト、CIP

2 万 5,000 超

のシナリオにより意思決定の選択肢を拡大

87%

レポート作成にかかる時間を 87 %削減し、リーダーや投資家により有益な情報を提供

分散

されていたデータをまとめたことでスピードと正確性が向上


Copenhagen Infrastructure Partners 社 (CIP) は、環境に優しい未来を構築することを目指す投資企業です。同社が管理している大規模投資ファンドは 10 本に及び、そのどれもが再生可能で持続可能なエネルギー生産の開発と構築に特化しています。

「当社のパートナーが再生可能エネルギー プロジェクトを軌道に乗せ、また利益の出る形で進められるようサポートするには、当社のファンドのパフォーマンスを良好な状態にしておく必要があります」と、CIP のファイナンシャル プランニング&アナリシス部門でシニア マネージャーを務める キャスパー・コルサガー・ハーディンガー (Casper Korsager Hardinger) 氏は述べています。「再生可能エネルギーのインフラはライフ サイクル期間が非常に長い場合が多く、なかには 70 年に及ぶものもあります。そのため、その長いライフサイクルに影響しうる変動要素も必然的に多くなり、ファイナンシャル プランニングは当然ながら、一般的な投資ファンドより複雑なものになってしまいます」

CIP のファイナンシャル プランニング&アナリシス (FP&A) チームは当初スプレッドシートを使ってファンドのパフォーマンスをモデル化していました。しかしファンドが成長するにつれ、パフォーマンスの追跡は複雑化し、人的ミスが発生するリスクも拡大していきました。

「スプレッドシートでは、時間がかかるうえに価値を創出できない作業がたくさん発生します」と、CIP のシニア ファイナンシャル アソシエイトであるクリスティーナ・コルチェダンセワ氏は指摘します。「四半期ごとのファンドレポートを作成するためにデータを収集してスプレッドシートにまとめるまでに、財務エキスパート 3 人がかりで 1 週間以上かかっていました。そのうえで、さらに 4 日かけて、ステークホルダー ミーティング用のプレゼン資料を作成していました」。スプレッドシートを開くだけでも 5 分かかり、大規模な計算を実施しようとしてクラッシュしてしまうこともありました。そのため、CIP のエキスパートたちは複数のファンド モデルを一度に見ることも、20 を超えるシナリオを同時にモデル化することもできませんでした。

成長のための体制を整える

CIP は新たに 2 つの大型ファンドをポートフォリオに加えることを決定し、そのときにスプレッドシートから Anaplan に変えることも決めました。「Anaplan は、多機能性と柔軟性の点で突出していました」と、ハーディンガー氏は述べています。「Anaplan のソリューションなら当社のモデルが持つ複雑さにも対応でき、膨大なデータを迅速に処理でき、時間のかかるカスタマイズ作業を行わなくてもビジネスニーズに合ったモデルを作成できると思いました」

Anaplan の導入にあたり、CIP は Lionpoint 社にも協力を仰ぎ、そのうえで最初のモデルを構築しました。「Anaplan が持つ柔軟性を活用することで、標準的なシナリオと対象の資産に固有のシナリオとをスムーズに組み合わせ、ポートフォリオ レベルにまとめられました。おかげで、高度な「what-if」分析ができる環境を CIP のファンドアナリストに提供できました」と、Lionpoint Group の EPM プラクティス部門でアソシエイト ディレクターを務めるイアン・ブリッグ (Iain Briggs) 氏は振り返ります。

コルチェダンセワ氏は「Lionpoint 社のおかげで私たちは Anaplan の潜在力をわずか 4 カ月足らずで具現化できました。以来、Anaplan 環境を完全にコントロールし、自分たちで新しい機能も構築しています」と述べ、次のように続けました。「Anaplan のクラウド処理機能にはノートパソコンやモバイル端末からもアクセスできるため、ワークライフ バランスの点でも大きなプラスになっています。オフィスに出社して高性能コンピュータを使って計算を実施しなくてもよくなりました。今では会議中に計算を実行することも、朝にコーヒーを買いに行きながら実行できます」

投資ファンド管理を改革

「Anaplan でプロセスを標準化することで、データ集約作業の大半を他のチームに振り分けられるようになりました」と、ハーディンガーは言います。「以前はデータの集約に財務エキスパートが 3 人がかりで 1 週間を費やしていましたが、今では各部門が Anaplan に直接、分析用のデータを入力できるようになりました。またプロセスを標準化したことで、ミスが発生するリスクはほぼゼロになり、データの確認にかける時間を減らせました。おかげで、ビジネス リーダーがファンドのパフォーマンスについて理解を深めるサポートの方に多くの時間を費やせるようになりました」

以前はファンドのパフォーマンスを説明するプレゼン資料の作成に 4 日かかっていましたが、現在では Anaplan を活用することでその時間が 87 %短縮され、半日足らずで完了できるようになりました。ギリギリで変更が必要になっても、10 分もあればグラフを変更できます。「Anaplan によるメリットは、レポートを早く作成できることに留まりません」と、コルチェダンセワ氏は指摘します。「以前はスプレッドシート 1 つで 20 種類までのシナリオしか検討できませんでした。しかし Anaplan なら、2 万 5,000 を超えるシナリオを組み合わせて検討することができます」 つまり、ファンドのパフォーマンスをさまざまな方向性で検討し、個々の変動要素とシナリオとの関係を詳細に調べられるということです。「何よりも、再生可能エネルギーの開発において投資家が確かなリターンを獲得できるようになりました。このように、私たちが最も得意とすることにフォーカスし、それによりビジネスにさらなる価値を付加できるという点が大きなメリットです」