オートデスク社、将来を見据えたコネクテッド プランニング及びフォーキャストを設計

大手ソフトウェア企業が、「つなげる、最適化する、自動化する」をスローガンに、Anaplan のパワフルかつアジャイルな財務、営業計画ツールを活用し業務効率化を促進


「世界は大きく動いています。様々な財務シナリオをモデル化し、迅速な意思決定を行う能力は、当社のリーダーシップにとって非常に重要です。」
ヘイリ・ヘイ(Hayli Hay)氏, コネクテッド フォーキャスト&プランニング ディレクター、オートデスク

80%

永久ライセンスからサブスクリプション型への移行時にも、収益予測を 80% スピード アップ

迅速&組織化

迅速な計画、予測の再調整を実現する、組織化されたインテリジェンス設計モデル

30

のAnaplanモデルが、1つのクラウド プラットフォームでさまざまな事業部門をサポート


オートデスク社 (Autodesk) は、テクノロジー業界で最も洞察力があり、デジタル化が進み、高く評価される財務チームを目指しています。その実現のため、Go-to-Marketにおける財務計画、財務と営業予測、営業報酬、製品ポートフォリオの最適化、人員と支出予測、ライセンス コンプライアンスなど、複雑なプロセスをサポートするAnaplan モデルを導入しました。Anaplan が提供するクラウド ベースのプラットフォームは、従来の計画ツールの限界を覆します。そして、財務部門に魅力あふれる新たなキャリアパスを確立し、業界最高峰の財務チームを作るという、オートデスク社の「Future of Finance」への取り組みを支えます。

「進化は待つものではありません。自ら起こすものです」。オートデスク社のこの力強い宣言は、同社のソフトウェア アプリケーションの設計および作成に反映されています。そしてこれらのソフトウェア製品は、多くの業界でものづくりの方法に変革をもたらし、新たな挑戦者たちを後押ししています。この開拓者精神は、オートデスク社内の財務部門にも根付いています。「私たちのビジョンは、テクノロジー業界で最も洞察力があり、革新的で、デジタル化が進み、高く評価される財務チームとなることです」。オートデスク社でコネクテッド フォーキャスト&プランニング ディレクターを務めるヘイリ・ヘイ氏はそう語ります。

リーダーが掲げる「つなげる、最適化する、自動化する」のスローガンの下、オートデスク社のAnaplan担当チームは、ビジネス パートナーとしての財務部門のより良い未来を目指します。同時に、財務部門のキャリアパスを構築するため、新たなテクノロジーを取り入れ、インサイトや財務レポートをリアルタイムで提供できる環境作りに取り組んでいます。2015年以来、同社は社内のさまざまな部門に Anaplan を活用してきました。Go-to-Marketにおける財務計画および分析 (FP&A)、財務管理、およびグローバルなレベニュー オペレーションがコネクテッド プランニング及び予測モデルへの取り組みを先導し、進化と改善を繰り返しながら次々と成果を上げています。

初期の成果の例には、オートデスク社の料金体系を永久ライセンスからサブスクリプション型へと移行する際に、営業計画ツールが活用されたことが挙げられます。数十億ドル規模の会社において、収益ベースの営業計画から、年間経常収益 (ARR) や年間契約額 (ACV) などの複数の基準をベースとした計画へと移行することは決して容易ではありません。さらに、ライセンス タイプや現地通貨、地域、製品ごとの違いなど、さまざまな側面を考慮に入れた上で販売を予測する必要があったために、プロセスはより複雑化しました。しかし、その成果は目覚ましいものでした。Anaplan の活用によって、複雑化したプロセスでの予測にかかる処理時間が最大 80 % 削減されたのです。

これは、革新と変革を続けてきたオートデスク社の数年間におけるサクセス ストーリーのほんの一例に過ぎません。Anaplan との連携、そして財務チーム全体の素晴らしい尽力に支えられ、同社はAnaplan の導入による成果を上げ続け「Future of Finance」への道を着実に進んでいます。 2021 年 8 月には、Spend Forecast Model の発表に合わせてリソース計画プロセス全体を Anaplan に移行しました。部署を超えた複数のチームによる取り組みの結果、Spend Forecast は現在同社の中で最も規模が大きく、影響力のあるモデルとなりました。このモデルは、Anaplan の新しい UX を採用し、最先端のHyperModel 性能を活用することで包括的なツールを提供します。ワークフォース計画モデルを基に構築され、FP&A 部門の 70 名以上のエンド ユーザー向けに、毎月の支出予測や承認プロセスを自動化するこのモデルは、これまで使用されてきた時代遅れのツールを排除し、表計算シートやEメールを土台とするワークフローで懸念される情報の露出を最小限に抑えます。

現状と見逃せない今後の進化

オートデスク社の Anaplan を活用するフォーキャストおよびプランニング チームは、ヘイ氏が「財務エンジニア」と呼び、財務と、財務プロセスを支えるテクノロジーの両方に精通しているメンバーによって構成されています。彼らは、市場進出における財務、FP&A、及び財務管理にまたがる 4 つのカテゴリーにおいて、18 の Anaplan モデルと 3 つのデータハブを運用しています。

  • 予測モデルは、現行の会計年度における収益関連のアクティビティに焦点を当てます。これらのソリューションは Salesforce から営業機会データを取得し、その結果を税務/財務管理部門やそのほかの部門のシステムに送信します。予測モデルは単一のツールではありません。オートデスク社は複数の製品サービスを有し、さまざまな販促方法を用いているため、チームは Anaplan のプラットフォーム内に複数の収益予測ツールをもち、個々の事業単位に合わせて調整されたツールを使用しています。
  • 計画モデルは、2~5 年の枠組みで企業全体の売上基準を設定するために使用されます。予測モデルと同様に、計画モデルも異なる事業分野に合わせて特定のロジックや方法を採用しますが、それらのデータを一箇所に集約して調整することで単一の計画にまとめ、企業全体で認識を共有できるようにします。
  • 規模を拡大しているワークフォース及び支出予測モデルを活用することで、オートデスク社では会社全体の支出を Anaplan で把握できるようになります。これにより、SAP BPC の使用を廃止し、大人数のユーザーがいる場合にも、表計算シートや E メールによるワークフローを最小限に抑えることが可能になります。
  • サポート モデルは、Anaplan 環境全体で共有されているデータ及びロジックを提供します。その中には割り当てツール、一元化された価格設定ツール、そして三つのデータ ハブが含まれ、そのうちの一つは、Anaplan と、SAP S/4HANA を含むそのアップストリーム及びダウンストリームの財務システムとの間で、ルーチン化された 40 以上のデータ統合を自動で行えます。

予測および計画モデル

オートデスク社のグローバル レベニュー オペレーションでは、8 つの Anaplan モデルを活用しながら、世界中のチームが営業ノルマの設定、製品ポートフォリオの構築、取引の評価、予測モデルの生成などを行っています。「Anaplan のおかげで、データをインサイトに変えるという約束を果たすことができています」と、データ サイエンス及びレベニュー アナリティクス部門でディレクターを務めるダミアン・オファリル (Damian O’Farrill) 氏は言います。「Anaplan のネイティブ機能を活用し、機械学習によってそれらを強化することで、データ サイエンスを使用したより優れたカスタマー エクスペリエンスの提供が実現したのです」

主な成果は次の通りです。

  • ディールデスク モデルであるEnterprise Modeling Tool (EMT) は、エンタープライズ ライセンス契約 (ELA) の価格や条件を設定します。2018年に初めて導入されたEMTは、価格、割引、収益認識ルール、及びそのほかの要素を組み込み、オートデスク社に利益をもたらしながら顧客にとっても魅力的な契約内容を提案します。
  • 報酬モデル は、営業リーダーが営業ノルマを世界各地のチームに分担し、整理する上で役立ちます。従来の請求書データを基に、財務チームと連携することで実現したモデルです。
  • Sales Portfolio Optimizer は、Anaplan Optimizer を活用し、ELAを利用していない何万人もの顧客 (多くの場合、中型案件かつ地域顧客アカウント) に対してオートデスク社の販売チームが優れたサービスを提供できるようにするソリューションです。比較的新しいモデルであるにもかかわらず、すでに生産性の向上に大きく貢献しています。たとえば、以前の製品ポートフォリオ管理プロセスは、Python を使用してカスタム設計されていたために手動処理が必要で時間のかかるものでした。「Anaplan Optimizer のおかげで、毎年の市場進出戦略の変更が簡単に行えるようになりました」とオファリル氏は言います。「複数のデータ サイエンスの情報を統合することでより多くの情報処理が可能になり、さらに迅速かつスケーラブルなプロセスが実現しました」。 今では、Anaplan が同社のデータ レイクと連携しているため、データ処理がこれまでになく強力かつリアルタイムなものとなり、何百万もの顧客データを 1 週間で処理できます。

オートデスク社のグローバル レベニュー オペレーション モデル

 

オートデスク社の Anaplan モデルは進化と拡大を続けています。この継続的な改善をサポートしているのは、Anaplan センター オブ エクセレンス (CoE) 及び Master Anaplanner たちです。彼らは、すべてのモデルが同様のユーザー エクスペリエンスを提供していることや、全体的な環境がビジネス プロセスへの適応、職場の効率化、そして情報に基づく意思決定を推進していることを確認し、モデル全体を管理します。

そのスマートかつ戦略的なオペレーションが認められ、オートデスク社は Anaplan の専門性で業界を牽引する存在となりました。Anaplan のウェビナーで何度もプレゼンターを務め、新製品の先行アクセス プログラムにも積極的に参加しています。

優れたアジリティで非常事態にも対応

チームのビジョンと集中的な取り組みは、複雑な状況も難なく乗り越えられるアジャイルかつ強力な Anaplan モデルを生み出しました。丁寧に設計されたこのモデルは、財務部門や販売部門における大規模なプロセスの変更にも容易に対応します。「Anaplan モデルを導入した結果、複数のリスト内のマスター データへの簡単な変更と、ソース システム統合のクエリの変更だけで、まったく新しい報酬戦略を人員モデルに組み込めました」とヘイ氏は振り返ります。

Anaplan モデルのアジリティの高さを示すもう 1 つの例は、おそらく多くの企業が経験したように、世界的なパンデミック下での事例です。2020 年の始め、年間計画が完成したわずか数週間後に、オートデスク社は大きな戦略の変更を迫られました。新型コロナウイルスのビジネスへの影響はしばらく続くだろうという見通しが明確になり始めた時、シナリオ プランナーたちは Anaplan モデルを活用することで、予測を調整して年間計画を完成できました。「コロナ禍という新しい環境においても、単に新しい予測を扱うような対応ができました。大規模で破壊的なことであるといった混乱はありませんでした」と、財務部門のシニアディレクターであるマット・チャップマン (Matt Chapman) 氏は振り返ります。「ビジネス活動を大きく妨害することなく財務計画を作り直すことができたのは Anaplan のおかげです。とても助かりました」

ヘイ氏は、財務チームがアジャイルに変化に対応するための環境づくりや、さらには問題が起こる前にそれらを予測し、対処するという点においても Anaplan が役立っていると感じています。「私たちの目標は、社員たちが感じる無駄な心配や不安、疑問を軽減させることです。なぜならすでにソリューションを持っているからです。Anaplan があればその実現が可能です」

アジリティの向上はメリットの一部に過ぎません。多面的なAnaplan モデルは、拡大を続けるオートデスク社の事業規模や、それに伴う複雑化にも対応し、その近代的かつ安全なアーキテクチャはビジネス ユーザーのニーズを満たすだけでなく IT チームにも好評です。過去のデータや外部のデータセットにも統計アルゴリズムを適用でき、人工知能 (AI) や機械学習 (ML) への取り組みに対するサポートも充実しているため、タイムリーかつ正確な、信頼できる予測が可能になります。これは、オートデスク社の計画の土台となるデータがより詳細で精度の高いものであることも意味しています。そこから導かれる結果には余計な情報がほとんど含まれず、信頼できるデータが完成します。これにより、意思決定者は有意義な仕事に集中できるようになるのです。「Anaplan のおかげで、社員たちは数字を議論するのではなく、情報に基づき、ビジネスや顧客のニーズに関して意見を交わせます」とチャップマン氏は言います。

ここから、社員や顧客がより満足できる環境が生まれ、結果的にビジネスの成長につながります。ヘイ氏は次のようにコメントしています。「Anaplan を活用し、関連性がない仕事や手作業のタスク、繰り返しの作業を自動化することで、社員たちはより高い価値や意味のある仕事に集中できます。これが社員の満足度向上や離職率の低下につながり、最終的にはオートデスク社の創造性やイノベーションが高まっていくのです」


ヘイリ・ヘイ (Hayli Hay) 氏、コネクテッド フォーキャスト&プランニング ディレクター、オートデスク: オートデスクは、建築、デザインと創造、メディアとエンターテイメント業界向けのソフトウェアを提供する会社です。映画を見たことがある、建物の中に入ったことがある、もしくは道路を走ったことがある人は、オートデスクのソフトウェアを体験しています。

以前は、バラバラなプロセス、手作業、そして、非効率性に悩まされていました。Anaplan は、ソース システム データを統合し、異なる作業を同時に行えます。共同作業の方法や、精度の高さのおかげでプランニング プロセスが、とても簡単になりました。

最大のユース ケースの 1 つは、社内の経費予測です。Anaplan の使用前は、500 人が同時に作業を行うことから、最大 100 万ドルという大きな予測の幅がありました。Anaplan の活用で、経費予測の精度を 3 万ドル幅にまで縮小することができました。

世界は大きく動いています。様々な財務シナリオをモデル化し、迅速な意思決定を行う能力は、当社のリーダーシップにとって非常に重要です。

Hayli Hay です。オートデスクでコネクテッド フォーキャスト&プランニングのディレクターを務めています。Anaplan でプランニングをしています。