Anaplanのコネクテッド プランニングがDeepak Fertilisers and Petrochemicals社のアジリティと連携体制を改善

インドを代表する肥料・化学製品メーカーは、より効率的かつ効果的なプランニングを実現しただけでなく、需要予測、製造計画、流通計画、およびマージン管理で改善が必要なポイントも特定できるようになりました

顧客の好みの変化、原材料の価格および供給量の変動、そして流動的な競争環境――肥料・化学事業はこのすべてから影響を受けます。Deepak Fertilisers and Petrochemicals社は、顧客サービスの向上と利益目標の達成の両方を実現するため、連携が可能な財務・サプライチェーン計画ソリューションをAnaplanに導入しました。同社は、すべてのプランニング プロセスを1つのプラットフォームにシームレスに統合したことで、シナリオ分析や予測とのギャップの詳細なモニタリングが可能になっただけでなく、需要、供給、価格に関する社内外の状況の変化にも対応できるようになりました。

Anaplanのおかげで、戦略的意思決定を細かく調整することも、市場の変化に対応することも、以前よりかなり容易になりました。
アルン・バヌムルシー(Arun Bhanumurthy), 販売および運用計画部門、エグゼクティブ バイス プレジデント

高精度

正確な需要予測で200以上のSKUを管理

時間短縮

シナリオ分析およびレポート作成の時間を大幅に削減


インドの農場経営や農業事業では、栄養価の高い作物を大量に生産する上で、Deepak Fertilisers and Petrochemicals Corporation Ltd.(DFPCL)が提供する上質な肥料を頼りにしています。 農業は季節に左右される事業であるため、DFPCL社は顧客に対して、適切な製品を、適切なタイミングで供給しなければなりません。同社の販売・業務計画(S&OP)部門でエグゼクティブ バイス プレジデントを務めるアルン・バヌムルシー氏は、そのような顧客のニーズを予測し、対応していく責任を担っています。

「肥料・化学業界は近年、顧客と規制の両面からもたらされた、前例のない混乱を経験しています」とバヌムルシー氏は言います。「それだけでなく、製品の製造に用いる原材料価格の上昇による影響も感じ始めています。顧客に優れたサービスと価値を提供し続けるためには、供給面の潜在的な問題を正しく予測し、できる限り迅速にビジネス計画を変更していく必要があります」

DFPCL社では長年にわたり、販売・業務計画(S&OP)ならびに財務計画・分析(FP&A)にスプレッドシートを使っていました。この方法でもスムーズに業務を進められましたが、対応の柔軟性には限界があり、業績を明確に把握するという点でも制約がありました。また、主要な業務データは3つの異なるビジネス ユニットが各自で管理していたため、プランニングにはかなりの時間を要し、シナリオ計画の完成に丸一日かかることもありました。

コネクテッド プランニングのアプローチを採用

産業化学製品、硝酸アンモニウム工業製品、作物肥料製品の3つのビジネス全体でこれらの課題を解決するため、同社はAnaplanを選択しました。「インド市場に特化して開発されたアプリケーションを含め、さまざまなプランニング ツールとAnaplanのソリューションを比較しました」とバヌムルシー氏は説明します。「その上で私たちは、Anaplanソリューションの豊富な機能性、直感的なダッシュボード、そしてカスタマイズできる範囲の広さに大きく注目しました。Anaplanなら、当社がプランニングに求めるすべてのニーズを満たし、3つのビジネス ユニットが抱える問題に対処できると、確信しました」

DFPCL社は、Anaplanのパートナーであるデロイトと密接に連携しながら、自社のS&OP及びFP&Aのニーズに合った、そして化学・肥料業界およびインド市場のプランニング プロセスに適した、独自のプラットフォームの構築に取り組みました。

「デロイト社は、私たちが本当の意味でコネクテッド プランニングの計画プロセスを設計・導入し、Anaplanソリューションの価値を最大限に活用できるよう、全力でサポートしてくれました」とDFPCL社でサプライチェーン プロフェッショナルを務めるプラディップ・パティル(Pradip Patil)氏は言います。「今では、大まかなキャパシティ プランニング、在庫計画、製造計画およびスケジュール管理、さらには流通計画や原材料管理をサポートするためにAnaplanを活用しています」

大まかなキャパシティ プランニングを行う際には、稼働中の工場における潜在的な最大生産能力も計算できます。この情報を、需要に関連するさまざまな制約と合わせて考えることで、DFPCL社は工場の製造キャパシティをリアルタイムで明確に把握しています。これを基に製造プロセスを調整することで、求められる製品を毎回期限までに顧客に届けることが可能になるのです。

また、製造の効率性をさらに高めるため、DFPCL社は製造計画とスケジュール管理のプロセスにAnaplan Optimizerを導入しています。「Anaplan Optimizerのおかげで、意思決定が非常に簡単になりました。特に、複数のビジネス ユニットや製品で同じ原材料が同時に必要になる状況では、たいへん助かっています」とパティル氏は言います。「たとえば、複数の製造シナリオや、会社全体への利益に対するその影響、原材料および完成製品の在庫予測、需要への対応をモデル化するためにこのソリューションを利用しています」

より速く、より効率的なプランニング

DFPCL社では、Anaplanを活用し、真に統合されたプランニング プロセスを確立したことで、販売および収益性に関する予測やレポート作成を速やかに行え、その結果、確かな情報に基づく速やかな意思決定も可能になりました。また、計画に対する詳細な分散分析を行うことで、重要な差異を特定しています。

こうしたプロセスの改善は、アジャイルかつ効果的な意思決定で会社全体に利益をもたらすという経営目標の達成に効果を発揮しています。「Anaplanのおかげで、今では主要なリーダー会議をシステム内で管理できるようになりました」とパティル氏は言います。「結果的に、私たちは予想される需要・供給課題に全員の焦点を集め、財務的な影響も心に留めながら、今後数週間で取るべき主な行動について認識を共有できるようになったのです」

バヌムルシー氏は、組織全体の販売、オペレーション、及び財務に関するデータを一箇所に集約し、全社規模のデータ管理を強化し、シームレスなレポート作成を可能にすることで、AnaplanはDFPCL社のプランニングに新たな構造をもたらしたという点にも触れています。経営陣は、各ビジネス ユニットの業績をこれまで以上に詳細に確認できるようになりました。おかげで、より良い運営に向けた新たな改善機会の発見も可能になっています。

「Anaplanソリューションによって効率性が向上したことで、より多くの時間を計画に費やせるようになり、予想外の、あるいは望ましくない計画とのギャップについて、根本的な原因を特定することが可能になりました」とバヌムルシー氏は指摘します。「その結果、戦略的意思決定の細かい調整を行い、市場の変化に対応することも遥かに容易になりました。これが最終的に、農場経営者や農業事業を支えることにつながっているのです」

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