大手銀行、マルチチャネルの人員配置プランニングで顧客サービスを改善

英国を本拠とする銀行グループは、複数のシステムからのデータを活用し、戦略的なワークフォース ブループリントによってデジタル、電話、支店内の各チャネルにおける顧客サポートのニーズを予測

約 2,000 万人の顧客を抱える英国のある銀行グループでは、デジタル、電話、支店内のチャネルを通じて顧客をサポートしています。チャネル別、時間別の需要フォーキャストは、データが複数のシステムに存在するため困難であることがわかりました。Anaplan でデータを収集および分析することで、顧客ニーズのフォーキャスト力を改善し、すべてのチャネルに適切に人員を配置しています。その結果、NPS (Net Promoter Score) が改善され、カスタマー サービス ワークフォースのエンゲージメントも向上しました。

また、Anaplan を使用した全体的なフォーキャスト精度は、偏差 12% 超から 5% 以下に改善されました。これは業界標準かつベスト プラクティスです。
カスタマー エクスペリエンス リード

5%以下の偏差

全体的なフォーキャスト精度が、偏差 12% 超から 5% 以下に改善

90%に向上

期間フォーキャストの偏差が目標の 5% 以内となった期間が 60% から 90% に向上

Scoreが向上

銀行の NPS (Net Promoter Score) が向上


リテール バンキングがどのように変化しているかを理解したければ、ポケットに入っている携帯電話や机の上のコンピューターを見るだけでわかります。 英国を本拠とする、ある最先端の銀行では、同行のカスタマー エクスペリエンス リードによると、顧客のニーズの 87% はデジタルで対応でき、約 2,000 万人の顧客の 60% が完全にデジタルで銀行取引を行っているといいます。これほどデジタル対応が進んでいるにもかかわらず、同行のコール センターでは 1 ヶ月あたり 25 万件の問い合わせに対応しています。

 

マルチチャネルの顧客サービスはお客様にとって素晴らしいものですが、チャネルの組み合わせが常に変動するため、行員にとっては複雑なパズルのようなものです。「今日の銀行にとって最大の課題は、お客様が選択したチャネルを通じて、お客様の期待に確実に応えることです」とカスタマー エクスペリエンス リードは話します。「そのチャネルはデジタルかもしれないし、電話かもしれないし、支店網かもしれません」

 

供給を把握、需要を予測

このカスタマー エクスペリエンス リードの最大の業務は、銀行がどのチャネルからでもお客様に対応できるように、適切な数の人員が適切な場所に適切なタイミングで配置されているようにすることです。 彼の考えでは、この問題はワークフォース計画というよりも、サプライチェーンの課題でした。「需要と供給についての理解を格段に深める必要があったのです」と説明します。その理解を基に、銀行のプランナーは戦略的に人員配置上の意思決定を行うことや、最終的には需要の経時的変化をフォーキャストすることができます。 

 

顧客の行動を理解するために必要なデータが、デジタル テレフォニー ソリューション、コンタクト センター アプリケーション、ワークフォース管理ソフトウェアなど、複数の異なるシステムに存在していたため、人、チャネル、時間の理想的なバランスを決定することは困難でした。オープン データ統合機能と多次元モデリングを提供する Anaplan は、この課題に最適なプラットフォームでした。

 

「以前はできなかった方法でデータを集計できるようになることが、Anaplan を選んだ理由です」とカスタマー エクスペリエンス リードは言います。Anaplan のエキスパートの協力の下、担当チームはオープン API を活用して、異種システムから Anaplan データ ハブに業務活動データを取り込み、分析とフォーキャストを行うようにしました。

 

精度の向上が顧客サービスの向上に貢献

カスタマー エクスペリエンス チームのアナリストは、集計されたデータを分析して、新たに改善されたチャネル別顧客需要フォーキャストを作成しました。これまでの成果は「素晴らしい」とカスタマー エクスペリエンス リードは評し、次のように述べています。「期間フォーキャストについては、偏差が目標の 5% 以内となった期間が 60% から 90% に向上しています。また、Anaplan を使用した全体的なフォーキャスト精度は、偏差 12% 超から 5% 以下に改善されました。これは業界標準かつベスト プラクティスです」

 

これらの統計上の改善は、画面上の数字というだけではなく、実質的なビジネス上のメリットをもたらしています。チームは人員配置をより正確に判断できるようになり、その結果、銀行のすべてのチャネルでサービス レベルが向上しています。それに応じて、銀行の NPS (Net Promoter Score) も向上し、現場の顧客サービス担当者はその違いを実感しています。「Anaplan のおかげで、顧客をサポートする人材を適切な場所に、適切なタイミングで配置できるようになりました。従業員のやる気もアップしています。自らが付加価値を高めているという自覚が芽生えたからです」と、カスタマー エクスペリエンス リードは話します。

 

まだまだ他にも改善の芽があります。カスタマー エクスペリエンス リードは、チャネル間の顧客移動の追跡と予測はまだ初期段階にあると言いますが、成功を大いに期待しており、Anaplan プラットフォームによって銀行の人材計画を継続的に改善できると見ています。同氏は次のように述べています。「Anaplan のおかげで、アナリストはより多くのデータを扱い、以前よりも格段に手堅いアウトプットを提供できるようになりました。これがさらなる改善を後押ししています」

Major Retail Bank Customer Story illustrative image 1
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