ミシュラン社、サービス中心モデルに合わせてサプライチェーンを再編成

Michelin Connected Solutions Europe は、「タイヤ アズ ア サービス」を提供し、車両管理責任者の業務負担を軽減しています。サービス ベースのビジネス モデルに移行したことで、従来の S&OP では対応できなくなりました。そこで、ミシュラン社が選んだのが、ベスト プラクティスを組み込んでおり、短期間で価値を実現できる Anaplan の自動車業界向け IBP です。Anaplan を導入したことで、ミシュラン社では、在庫および関連コストの削減、フォーキャストの時間の大幅な短縮、変化するビジネス環境への対応力の向上に成功しています。

タイヤのパンクは、運送会社のスケジュール全体、ひいては収益性にも大きな影響を与えかねません。 そこで、Michelin Connected Solutions Europe は、ハイテク タイヤ、パフォーマンスの最適化、予知保全機能を組み合わせたソリューション「タイヤ アズ ア サービス」の提供を開始しました。「私たちはタイヤを売っているのではありません」と Michelin Connected Solutions Europe のサプライ オペレーション統括責任者トマシュ・レシュチンスキ (Tomasz Leszczynski) 氏は語ります。「販売しているのは、お客様の車両が走行する距離 (キロメートル) です」

このサービスは多面的であり、タイヤ市場も非常に流動的であるため、正確なセールス & オペレーション プランニング (S&OP) が不可欠です。しかし、異種システムや不明確なプロセスなどの問題のために、ミシュラン社の関係者は意思決定よりも、入力情報や仮説の議論に多くの時間を無駄に費やしていました。「関係者全員が足並みを揃え、議論されている内容やプランニングの内容を理解している必要がありました」と、同氏は振り返ります。

S&OP のさらに先へ

従来のビジネス ニーズに重きを置いている既存のセールス & オペレーション プランニング (S&OP) ツールを補完するために、ミシュラン社は新たなビジネス モデルに適合するソリューションを模索していました。「当社が、今直面している最大の課題は、非常に流動的な市場において、将来の課題をいかに先回りして捉えるかということです」と、レシュチンスキ氏は説明します。「先回りして対応できればできるほど、戦略目標の達成に近づくことができます」

ミシュラン社は、ベスト プラクティスが組み込まれ、迅速に価値を実現できる Anaplan の自動車業界向け統合ビジネス プランニング (IBP) を採用しました。「私たちが求めていたのは全体の整合性です」と同氏は述べます。「Anaplan を導入することで、標準的な業務プランニング プロセスを導入でき、また、業務効率を高められると考えました」

在庫の削減とスピード及びパフォーマンスの向上

ミシュラン社では、IBP アプローチによって、在庫の削減とそれに伴うコストの低減といった効果がすぐに得られました。「Anaplan によって、コラボレーション、全体の整合性、「唯一の信頼できる情報源」が得られました」とレシュチンスキ氏は述べます。「現在では、在庫維持コストを 20％ 削減することに成功しています」また、タイヤ資産 (つまり在庫) が従来より 20％ 少なくても、高い顧客サービス水準を維持することができています。

Anaplan のダッシュボードによって、さまざまなプランニングの結果を視覚的に把握しやすくなったことで、関係者間のコミュニケーションが改善され、また、会社を正しい方向へと導くこともできています。

新しいツールは、ミシュラン社のプランニング チームの業務も変革し、複数部門からの入力を必要とするフォーキャスト業務では、25％ 〜 50％ もの時間短縮を実現しています。

同氏は、Anaplan による改善は今後も相乗的に拡大していくと見ています。「さまざまな事象を先回りして予測できるほど、戦略の実行や会社の戦略的目標の達成に関してより良い成果を上げることができます」とレシュチンスキ氏は話します。「Anaplan を導入したことで、意思決定プロセスの信頼性が高まり、ひいては決定事項も的確に実行できています」